日本が戦争に巻き込まれたら、保険は使える?
8月は夏休みや海水浴などのレジャーの季節ですが、一方で、戦争の記憶を風化しないよう、振り返る季節でもあります。
安保法案のおかげで戦後生まれが人生で初めて、真偽はさておき「戦争が起きるかもしれない」という不安を抱いたのではないでしょうか?それだけ日本は平和を謳歌してきた、とも言えます。
安保法案が戦争につながるものなのか、戦争を防ぐものなのかは意見がわかれていますが、万が一戦争になってしまった場合、保険は使えるのでしょうか?
答えは「使えません」。理由は色々な説明の仕方はありますが、私はこう言いたいと思います。
「戦争とは一切の保険を認めないくらい、異常かつ非常の事態だから。」
戦争が起きたら、個人の財産、健康はもとより尊厳すら、一切補償されない事態となる、といっても過言ではないでしょう。なぜなら戦争相手と「命のやりとり」をしているわけですから。命のやりとりの前では、財産や健康、尊厳すら後回しにされるということです。
理屈で言えば、「戦争の被害は民間の保険会社では到底補償できない」「負けたら国ですら無くなる可能性もあるので、補償を約束できない」ということですし、皆さんが加入されている保険には必ずと言っていいほど「戦争で起きた被害は保険金は支払わない」と記載されているはずです。
ただし海外で起きたテロの場合、海外旅行保険は使えますし、海外で戦争に運悪く巻き込まれたら、保険会社は特例措置を講じることもあります。もちろん戦場に自ら渡航した場合は、海外旅行保険も使えません。
このようにみると、保険は日本が「平和」だからこそ価値ある商品であり、「戦争は一切の保険を認めない」ということが、戦争の恐ろしさを物語ってくれるのではないかと思います。
保険という観点から、戦争について考えてみました。保険についてアレコレ考えられる今の時代の「平和」に、改めて感謝したいと思います。