テロに巻き込まれた場合、保険は使える?
2015/08/09
海外旅行ではテロに巻き込まれるリスクは常につきまといます。また集団自衛権の問題により、日本国内もテロのターゲットになるのでは?という意見もあります。「保険は戦争の時は使えない」という話を聞いたことがある方もいるかと思いますが、テロに巻き込まれた場合、保険は使えるのでしょうか?
答えは「使えます」。そもそもテロは戦争とは異なる扱いをされるようです。海外で被害にあった場合は海外旅行保険、国内で被害にあった場合も傷害保険や火災保険(自宅の被害)、自動車保険(自動車の被害※)が使えます。入院や死亡に至った場合、医療保険や生命保険が使えるはずです(海外での入院は医療保険が使えない可能性大です)。
※自動車の被害は「車両保険」を契約している場合に限ります。また車両保険も補償範囲が限定し保険料を安くするパターンもあり、その場合は補償されない可能性がありますのでご注意ください。
なお「保険は戦争の時は使えない」というのも、ほとんどの保険会社が「免責事項」、つまり「保険会社の保険金を支払うという責任を免れる事項」として「地震や噴火、津波などの天災、また戦争などの変乱」を挙げているからです。
これは例えば日本人の大半が被害にあったときに「免責事項」にしないと、保険会社の支払能力を超えてしまい、保険自体が成り立たなくなるというリスクを回避するためです。ですので「絶対に保険金は支払わない」という宣言ではなく、個別の案件ごとに判断するものかと思います。実際、阪神や東日本の震災でも、被害者救済のために保険会社は様々な特例を実施したようです。
大規模な戦争になった場合、保険会社がどこまで特例を認めるかは微妙ですが、戦争になったら国家間の賠償うんぬんの話ですので次元が違うと思います。
上述のようにテロであればきちんと補償されますので、ご安心ください。ただし海外に行く時に海外旅行保険をクレジットカードに付帯されているもので済ませようとする場合、補償内容は確認した方がいいと思います。
<参考ページ>
- 損保ジャパン日本興亜−海外旅行保険「テロにまきこまれてケガ等をした場合は補償されますか?」
- 賢者の生命保険「天災・戦争等で死亡した場合も生命保険は支払われますか?」