セミにおしっこをかけられた時、保険は使える?
2015/08/09
もしセミが、犬と同じくらいのおしっこを出す生き物だったら、夏は非常にリスクが高い季節になります(笑)。幸いセミのおしっこは微々たるものですので、おしっこをかけられてもさほど被害が発生する可能性は低いと思いますが、万が一何かしら被害が発生したら、保険は使えるのでしょうか?
「そんなの使えるワケないだろ!」とツッコむ方もいるかもしれませんが、答えは「使えます」。セミのおしっこであれ、それにより損害が発生したら、保険は使えるはずです。セミのおしっこでケガをした、モノが壊れた、といった場合は傷害保険や火災保険、万が一入院してしまったら医療保険が使えます。
傷害保険や火災保険、自動車保険など、いわゆる「損害保険系」は原則として「急に(急激)」「たまたま(偶発)」「自分の身体の外から(外来)」起きたケガや事故の場合に使えます。この「急激」「偶発」「外来」を保険の三要件と保険会社は定義しています。
セミのおしっこは
- むっちゃくちゃ突然(急激)
- まったく予期できず、常にたまたま(偶発)
- 完全にセミのせい(外来)
という三要件を満たすため、万が一、セミのおしっこが目に入ってケガをした、とか、セミのおしっこがかかってモノが壊れた場合、ケガをしたなら傷害保険(入院したら医療保険も)、モノが壊れたら火災保険(保険の対象を「家財」にし、携行品損害というオプションに入ったらOK)が使えるのです。
ただし「セミを捕まえようとしたらおしっこをかけられた」場合、ある程度予想できるため「偶発」の要件が満たされない可能性もありますので注意が必要です。木の下を歩いてたらセミにおしっこをかけられた、なら問題ないはず。
セミのおしっこでそのような目にあう可能性は低いと思いますが、大事なのは原因がいかに些細であろうと、上記「急激・偶発・外来」で起こった事で、実際に被害が起きた場合はきちんと保険は使えるよ、ということです。
これを覚えておけば、何かしらトホホなことが起きても、「急激・偶発・外来」だから保険使えるかも、という発想ができますので、その場合は保険会社や代理店にまず相談してみる、というアクションがとれ、保険をよりうまく活用できるのではないでしょうか?
なお「セミのおしっこでケガをした」と保険会社に申告した場合、おそらく保険会社は疑ってかかり、色々とヒアリングされる可能性は高いので、そこは覚悟した方がいいと思います。もちろん本当にセミのおしっこでケガをしたのであれば、胸を張って正々堂々と事実を語れば問題ないはずです。
あとは突然変異で、イヌ並みのおしっこを出すセミが出現しないことを祈りましょう(笑)。
<参考ページ>
日本損害保険協会「急激・偶然・外来の事故」