家のフェンスや塀を車に当て逃げされたら、保険は使える?
2016/04/29
最近、近所にある立派な戸建ての塀の一部分が突然、なくなっていました。おそらく車がぶつかって壊れたのかと思います。この場合、当然ぶつけたドライバーに責任があり、ドライバーの自動車保険(の対物賠償責任保険。ほぼ誰もが契約しているモノを壊した時の補償)を使って弁償するのが通常です。
ではフェンスや塀を車に当て逃げされ犯人がわからない場合、保険は使えるのでしょうか?
答えは火災保険が使えます。最近の火災保険は「住宅総合保険」などの商品名で補償範囲が広く、火災はもちろん落雷や台風、洪水などもカバーします。また「物体の落下、衝突」による被害も対象であり、車の当て逃げは「物体の衝突」に該当するため、火災保険が使えるのです。契約内容によっては使えないケースがありますが、最近の火災保険であれば使える可能性は非常に高いと思います。火災保険の契約に「物体の落下・飛来・衝突」といった補償があるかどうか、確認してみてください。
なお実際に当て逃げされた際は、まず警察に届け出てください。本来は当て逃げした犯人が弁償すべきですので、警察に犯人を探してもらうのがスジだと思います。ただ、防犯カメラに車のナンバーが映っていた、くらい明確な証拠がないと、犯人の特定は非常に難しいと思います。警察の立場としても、殺人や暴行などと比べ、優先順位は下がるため、積極的な捜査は期待できないと思います。塀やフェンスに車の塗料がついていた、くらいでは犯人の特定は難しいでしょう。
ですので警察に届けた上で、犯人が見つかりそうにないのであれば、保険代理店か保険会社、できれば保険代理店に相談してみましょう。保険代理店をオススメするのは、保険会社はアナタに保険金を支払う、いわば利害がぶつかる関係ですが、保険代理店はどちらかというとアナタ寄り(保険代理店にもよりますが)ですので、保険を最大限活用するためのアドバイスや指示をしてくれることがあります。ただしまったく役に立たない保険代理店もいますので、そのような場合は保険会社に直接申告してください。
このような保険を使うシーンで役に立たない保険代理店は、火災保険自体を解約し別の優秀な代理店で契約することをオススメします。解約してもきちんと残り年数分のお金は返金されますので、中途解約で損する、ということはあまり気にしなくても大丈夫です。ただし契約内容によっては昔より値上がりしていることもありますので、比較サイトなどで保険料を見積もり、高くならないことを確認してから解約しましょう。
代理店によってもらえる保険金がもらえなかったり額が変わったりする世界ですので、保険会社よりも代理店選びの方が重要だと思います。代理店選びは「優秀な代理店はどうやって探せばいいの?」を参考にしてください。